『細菌性膣症(BV)』性病,エイズ,ヘルペス,膀胱炎,コンジローマ,HIV,おりもの,クラミジアなどの症状でお悩み方へ。

細菌性膣症(BV)

細菌性膣症(Bacterial Vaginosis:BV)とは?
女性の膣内における正常な細菌叢のバランスがくずれることにより、
正常な細菌異常な細菌との数的な優位性が
入れ替わった状態です。
多くの場合、女性の膣内の正常な細菌叢は、大部分がラクトバシラス、つまり、乳酸桿菌類によって成り立っているといえますが、
これらが、B群連鎖球菌(GBS)や腸球菌(Entero Coccus)、膣桿菌(G.Vaginalis)などの雑菌と入れ替わることにより、
おりものの量の増加や臭い、膣外陰部の痛み、痒み、熱感などが起こってくることをいいます。


細菌性膣症(BV)の頻度
もし、この疾患を他のSTDと横一列に並べて、単純に数だけの比較をしたら、おそらくだんとつで1位になるといえます。それくらい性成熟期の女性には普通にみられる疾患といってよいでしょう。
アメリカ合衆国では妊婦の約16%がこのBVである、という統計がありますし、実際に、日本でもこのBVが原因で悩んでいる方は大勢いらしゃいます。


どうして細菌性膣症(BV)になるのでしょうか?
膣内の正常な細菌叢は、通常、大部分の良いバクテリアと、少数の悪いバクテリアとの数的均衡から成り立っています。このバランスが崩れる時、つまり、悪いバクテリアの増加が、BⅤを引き起こします。
では、どうしてこのようなことが、起こるのでしょうか。まだ確かなことは、わかってはいませんが、次のような場合、BVが、起こりやすいと言われています。
 1.新しいSEXパートナーや複数のSEXパートナーを持つこと。
 2.習慣的に膣洗浄を行うこと。
 3.避妊のために子宮内避妊器具(IUD)を用いること。

また、トイレの便座、ベッド、プールなど、一般に感染しやすそうなものは、ほとんど原因にならない場合が多く、やはり広い意味での性的活動がこのBVの主な原因となっていそうです。
それを示す一つの証拠として、一度も性交渉を経験していない女性にはBVはほとんど発生しないという事実があげられます。


細菌性膣症(BV)の兆候と症状
BVに陥っている女性は、
不快な臭気を伴った異常なおりもの感を自覚し、
時に、SEX後のその臭気は強烈な魚臭であるとさえ言われます。
ただし、これらはBV全体にみられるわけではなく、約半数においては、
無症候性のままにBVが継続します。
おりものはそれがある場合、たいてい、さらさらして(漿液性)、灰色をしていますが、膣壁には明らかな炎症所見を認めません。
また、まれに、排尿時においても、尿道に熱感をを自覚したり、膣口周囲の痒みを覚えるといったこともあります。


細菌性膣症(BV)の問題点
ほとんどの場合、BVは重篤な合併症を起こしません。
しかし、若干の危険もあるにはあります。
①BVであるならば、HIVを感染させられるリスクが上昇します。
②BVであるならば、自分がHIVキャリアの場合、
 HIVをパートナーに感染させてしまうリスクが上昇します。
③BVであるならば、他のSTD(クラミジアや淋病など)を
 感染させられる
リスクが上昇します。
妊娠中にBVであると、羊絨毛膜炎などにより、
 早産のリスクが上昇します。
⑤BVであるならば、外科的手技(子宮摘出または妊娠中絶など)の
 後に起こる、骨盤内炎症性疾患(PID)のリスクが上昇します。
⑥BVを引き起こすバクテリアは、時として、子宮と卵管にまで
 その感染領域を広げることがあります。
 これも、骨盤内炎症性疾患(PID)と呼ばれますが、こういった場合、
 将来的に、不妊症子宮外妊娠のリスクが上昇するといえます。


細菌性膣症(BV)の診断 
分泌物の性状検査、染色標本検査に重点をおき、それに細菌培養の結果を加味して行います。
①灰色帯下
②膣内pH>5.0(4.5)(正常よりアルカリ寄り) 
③アミン臭の検出(魚臭)
④Clue Cellの検出(上皮細胞の20%以上)
以上4つのうち3つが陽性であれば、ほぼBVの確定診断にいたりますが、これに、前述の細菌培養の結果を加えれば、診断がより確実になります。ただし、現行の方法では、膣内にある細菌をすべて培養同定できるわけではありません。


細菌性膣症(BV)の治療
実を言うと、BVの治療は、まだ確立しておりません。
現在でも、研究機関で、BVの原因菌の検索が続けられています。
新しく見つかってくる1つ1つの菌すべてに効果のある抗生剤なんて
もちろん存在しませんし、たとえそんな抗生剤があったとしても、
細菌が薬剤耐性を獲得してしまえば、それで終わりなのです。
ただ、現在行われている方法で、経験的に効果が高いといえるものは、
抗原虫薬のメトロニダゾールの内服や
マクロライド系抗生剤の内服、さらに、
膣内の洗浄とクロラムフェニコール膣剤の挿入などがあります。
しかし、いずれも100%の効果は期待できないのが現状です。


  



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投稿者 性行為感染症対策室 : 2006年04月21日

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