下も上も(細菌性亀頭包皮炎の症状)
私の外来を訪れたBさんは数日前から悩んでいた。
というのも、なんの覚えもないのに、ペニスの皮(包皮)が真っ赤に腫れ上がり、
部分的に亀裂の入った状態になったからだ。原因がなんであれ、こういう状態に
陥ると、自然治癒は難しくなってくる。排尿してもしみるし、ましてや、勃起なんて
包皮が裂けてしまいそうで到底できそうもない。
よくよく悩んだ末、私の外来にいらしたというわけだ。
私は病変部位を見た瞬間に細菌性だということは判断できたが、もっと
情報が欲しかった。
「何か他に症状はありませんか?」思わず問いかけた。
「喉が痛いんです。」
なるほど。そういうことか。咽頭を見るとそこは膿が染み出すほどの炎症性変化。
私は尿培養に咽頭培養を追加オーダーし、ペニシリン系の抗生剤の経口投与を主たる
治療とした。
3日後に再来したBさんは「100%治りました。」とのこと。
尿培養と咽頭培養の結果は完全に一致していた。
「A群連鎖球菌」、膿を産生するという意味のpyogenesという語句を学名に含む菌の名が
そこには書かれていた。
私のイメージと実践が合致した瞬間でもあった。
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投稿者 性行為感染症対策室 : 2006年04月20日


