Hemophilus ducreyi(軟性下疳菌)による性感染症。
性器の感染部位にできる、痛みの強い壊疽性潰瘍と、
その所属リンパである鼠径リンパ節の化膿性炎症とが
特徴である。元来、東南アジア、アフリカなどの熱帯や亜熱帯に
多くみられる疾患であって、わが国では、昭和20~25年の
性病流行期に時々みられたが、その後は減少を続け、現在では
まれに東南アジアで感染してきた患者が見られる程度である。

アフリカ、東南アジア、南米では梅毒を上回る症例数の地域がある。
また、米国では、おそらく、国外からの持込と考えられる症例が増加
していて、本症が、異性間でのHIV感染伝達の増加因子であることから、
重要なSTDとして強調されているという実態がある。

潜伏期は2~7日で、診断に用いる鏡検、培養ともに成功率が低い。
鑑別疾患として梅毒の硬性下疳、性器ヘルペスの潰瘍などがある。
治療はアジスロマイシン、シプロキサシン、エリスロマイシンなどが
用いられる。

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