現在起きている症状は、
最初の段階でクラミジアの診断が出てしまったために、
その陰に潜んでいる他の細菌に対する対応がなされず
起こったと考えられます。
もちろん、クラミジアの治療はきちんとなされているので
これに対して、テトラサイクリン系やマクロライド系の
抗生剤投与が行われたはずですが、
こういった抗生剤に感受性のない(つまり効かない)細菌が
最初の段階でクラミジアと一緒に膣分泌物内に生存していたのだと思います。
さらに、臭いが主症状であることから考えると、
嫌気性菌が原因となっている可能性が高く、
おりものの違和感というの症状からは、炎症の程度の低い
細菌性膣症という病態が考えられます。
こういった症状の患者さんが来院された場合、
「半年前からこうでした。」とか、「2年間位は臭っている。」
というようなことを話されることが多いため、
細菌性膣症というものは、症状は軽めであるが
自然に治ることが少ない病態であると言えるでしょう。
さて、今回の解決策ですが、一番手っ取り早いのが、
産婦人科に行って膣洗浄を何回か行ってもらうことです。
確かに別の抗生剤を飲むという方法もありますが、
細菌の存在や名前がわからない状態では、
治療に失敗する可能性が高まります。
それよりは、洗浄によって物理的に菌量を減らす方が
即効性があると思います。