2年半前、僕は、さん♂のペニスに2ヶ所できていた、尖圭コンジローマ
を治療した。

初診の時、彼は、他の感染症も心配していたので、
一通り調べたのだが、尖圭コンジロームの他には、
非クラミジア性・非淋菌性尿道炎(NCNGU)が、
認められたというか、疑われたため、2週間ほど、テトラサイクリン系の
抗生剤を服用してもらうことにした。
肝心のコンジローマの方は、たった2ヶ所で、サイズも、さほど大きく
なかったため、5-FU軟膏を使っての治療を試みた。

僕はどうも、コンジローマを治療する際に、
痛い治療を避ける傾向がある。
当クリニックには、CO2レーザーがあるので、それを使ってバシバシと
切ったり、蒸発させたりすればいいじゃないか、といつも思うのだが、
レーザーを行う前に使用する、局所麻酔の注射が、痛そうで、
かわいそうで、できないのだ。
もちろん、これが顔面にある、ホクロ等の良性腫瘍で、美容目的と
なると、全然、躊躇せず、「だいじょーぶですよー。」なんて言って、
どんどんやっちゃうんだけど、こと、男性、女性に関わらず、陰部という
場所は、手術をしている、こちら側も、なんだか、痛くなってきちゃって、
切なくなるっていうか、なんていうかって感じなのです。

コンジロームの非Ope的な治療には、5-FU軟膏とポドフィリン液による
ものがあるが、これらの治療は、痛そうってところからは、ちょっと別の
次元にある治療なので、僕は、好んで使用することにしている。

ということで、初診から、1週間後のさんは、2個のコンジローマが、
ほぼ脱落し、その部分の皮膚が、わずかに、融解しているという、
典型的な、治癒パターンを呈していた。僕は、抗生剤入りの軟膏を
処方し、「このまま、皮膚が元通りになって、新しいイボが
出てこなければOKです。
あと、彼女にも、必ず、医療機関を受診させてね。」と言って、
治療を終了した。

この症例は、まさに、1日のロスもない、パーフェクトな治療であったと、
僕は、固く信じていた。
少なくとも、その彼が、2年半の年月を経て、再び外来に現れるまでは。

<パート2に続く>

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