頻尿を自覚する時、様々な理由が考えられますが、
ここでは話を細菌感染にしぼって述べてみます。
一般に尿路への感染は、体の外側から内部へと起こるものなので、
上行感染と言われていますが、頻尿が起こるメカニズムは、
この上行感染によって細菌による炎症が膀胱粘膜に達した時に起こり、
膀胱炎の膀胱刺激症状という言葉で説明されることがよくあります。
普通、我々の膀胱は、ある一定量の尿が蓄えられないと
尿意が起こらないようにできていますが、この状態がくずれ、
僅かな量の尿でも尿意を感じ、何度もトイレに行ってしまうのが、
この頻尿なのです。
こういった場合、排尿するという行為そのものでも、
次の尿意を引き起こす原因となりえます。
ただ、頻尿は男女間では圧倒的に女性に多い症状であるといえます。
これは、女性の尿道が男性に比べとても短いことが理由であるといえます。
つまり、尿道口から入った細菌は、
男性の場合は、尿道にとどまり、尿道炎を起こし、
女性の場合には、尿道からすぐに膀胱にまで上行して膀胱炎になる
というわけです。
いずれにしてもこの頻尿という症状は、膀胱炎だけでなく、
膀胱の機能異常という問題も含んでいるため、
必ず医療機関を受診してください。