最近の性感染症について思うこと
このサイトも立ち上げてから、約2ヶ月が経過し、
僕的には、内容も、少しずつ充実してきたと思うのですが、
読者のみなさんは、どうお感じになりますか?
僕のほうでは、当クリニックに来院して、STDと向き合おうと
する患者さんに、このサイトを使って、病気の説明をして、
治療の後に、再感染の防止を促すために、
このサイトの閲覧をお勧めしています。
今日は、そんな臨床の場で、最近気づいたことを
書いてみます。
STDというと、まず淋病やクラミジアを真っ先に考えてしまいがち
ですが、最近の傾向として、これらに属さない疾患の症例数が
増加していることがあります。
これは、例えば、男子なら、NCNGU(非クラミジア性・非淋菌性の
尿道炎)であるし、女子なら、BV(細菌性膣症)のことです。
患者さんの中には、「自分は絶対に淋病だ。」とか、
「クラミジアです。」なんて、最初から自分で決め付けて
来院される方がいらっしゃいますが、検査して、結果が
出て、淋病でもクラミジアでもなく、NCNGUやBVだった、
となった時、「自分は大丈夫だったんだ。」とその段階で、完全に
安心してしまう人がいるんですね。
その後、実際に、治療をドロップ・アウトしてしまったり、
数ヵ月後に突然来院されて、「やっぱり、治らない。」って
言ってきたりと、様々なケースがあるのですが、
これはやっぱり、NCNGUやBVの、病気としての認識が
広く受け入れられてないために起こることなんだと思います。
さらに、最近における、海外の研究者たちの仕事や、国をあげて
STDに立ち向かう米国の取り組みなどをみていると、
今の日本の状況もしかたないのかな、と思ってしまうことも、
正直言って、あります。
ただ、泣き言ばかりいっても始まりません。
誰かがやってくれるのを待つだけっていうのも、きっと何も
起こりはしないでしょう。
なので、僕がやります。
僕が、皆さんのSTDに対しての疑問や悩みに少しでも役立つ
情報を発信し、性的にアクティブな人達が、常にさらされている
危険についての啓蒙をし続ければ、きっと今よりも、少なくとも
性感染症については、いい環境が、いい社会が、
生まれると思うのです。
皆さん、僕に力を貸してください。